愚かな批判者にならないために

 人の意見や行動が間違っていると感じたとき、それを批判し、自分の意見をはっきり述べることを、ずっと「正しいこと」「カッコいいこと」と考えていました。

 愚か者だったと思います。

 ものごとを批判的に見ること自体は、いまでも重要なことだと考えています。しかし批判というのはとてもむずかしい行為です。それを安易に口にした結果、黙っていた方がよほどマシだったと後悔するはめに陥ったことが何度となくあります。

 誰でも批判された経験はあるでしょうから、その時のことを思い起こしてみればよく分かるはずです。思わぬ批判を受けた自分がその時一体どんなことを考えたか、そしてその後どんな行動をとったか。批判というのは、必ずしもそれを口にした人の意図通りには作用しないものです。

 たとえば私の場合・・・。

 相当負けず嫌いな人間ですから、批判されたことでかえって反発心が頭をもたげ、相手をやり込めることばかり考えるようになってしまいます。
 「ちくしょう、生意気なこと言いやがって、そのうち“けちょんけちょん”にやっつけてやるからな」
という感じです。

 「どうして自分は批判されたのだろう」とか、
 「もしかすると自分の考えに何か欠陥があったのだろうか」
というように反省することはほとんどありません。多くの場合あくまでも自分は正しく、批判した相手の方が間違っていると考えます。人によっては、自己弁護のために事実をねじ曲げることさえ厭いません。

 そう、面と向かっての批判は、その批判が正しければ正しいほど、相手を錯乱させるだけなのです。錯乱している相手とは、まともな対話などできません。

 前述した理由から、当サイトでは意味のない批判行為を慎むこととします。

 ただしそれは、すべての批判行為を避けて安穏としていたいということではありません。どうしても必要と感じたときは、熟慮の上、必ずプラス方向に作用させることを前提とした批判行為を、勇気を持って展開していくつもりです。

 同時に、自らへの批判には静かに耳を傾けられる心のゆとりを持つべく、不断の努力を続けていきたいものです。